男弐(1)

時は戦国時代、武田晴信(信玄)のもとに一人の男がやってきた。
男の名は山本勘介。
片目、片足の不自由な醜い男である…。
しかし、その男は底知れぬ知恵と力量を備え持っていた。
このとき晴信22歳、勘介26歳、二人の物語がここから始まる! 小池一夫×伊賀和洋が贈る、三人の主人公が織り成す壮大なドラマ!甲斐の虎・晴信と並び称される越後の竜・長尾景虎(上杉謙信)。
その存在を脅威に思う勘介だが、なぜか女にご執心でついには遊廓の町を作ってしまう。
怒りのあまり町に乗りこんだ晴信。
しかし、そこには勘介のある考えがあった。
対上杉のカギを握る鶏冠(とさか)の町の秘密とは?武田、上杉両軍の総力を挙げて戦った川中島の戦い。
しかし勝ちはしたものの、多くの敵兵たちを焼き殺し、謙信を討ち逃した勘介は一人国を出、消息不明となった。
時を同じくして信玄、謙信も仏門へ…。
そして武田、上杉が再び合間見え、晴信が危機を迎えたとき、勘介が謙信の前に立ちはだかった!勘介の命を絶った伊賀忍者・服部半蔵。
徳川家康の下で働く彼もまた、主君のために命を賭す男だった。
主の傍らを大事に守っているのが忍びではない、情報をできるだけ早く主君に知らせることが、忍びとして一番大切な仕事、そう考えた半蔵はひたすら走ることの修行を繰り返す。
主人・家康を狙うくノ一・蝶扇を捕らえた半蔵。
半蔵の女となり、次なる暗殺の機会を狙う蝶扇だが、たがて半蔵の子を孕み、二人の間には愛が芽生える。
そして二人は祝言を挙げた。
が、家康の命を狙う豊臣秀吉は、次なる刺客に風魔忍者を差し向けた!続きはこちらから⇒ttp://www.ebookjapan.jp/shop/book.asp?sku=60012026